最高裁判所国民審査2021、これってアリ?
えー、選挙です。
支持政党はなく、この人にお任せしたいという人も無く、ただ投票には行っておかないと今後の政治に文句を言う権利も無いなと思い出かけました。
最後に「最高裁判所裁判官国民審査」というものがありまして、大抵の人がそうだと思うのですが中々困るのがこの投票です。もちろん事前に色々調べて、やめていただきたい人などを調べていけばいいのでしょうが、多くは投票所で用紙を渡されて「さて?」となる人が多いかと思います。
実はずっと白紙で出して来ました。
首にしたいほどの思いのある人は無いので、これが無難かなと思ってそうしてきたのですが、白紙って「賛同します」というか「問題ないです」という意思表示なので、ちょっと違うなと思っていたのですよ。
自分の考えを書くとするなら
「勉強不足で申し訳ないです。バツをつけて「この人を辞めさせろ」というのは無いんですが、白票にして「問題ないので続けてください」という意思表示をするのも無責任な気がするんです。できたらパスってのはありませんかねぇ?」というのが近い。
そしたら、できるんですね。バス。「棄権します」と申し出たら良いんだそうです。
あ、なんだ、これが私の気持ちに一番近い。今回はそうしようと思って行ったのです。簡単なことじゃーんと思っていたのに、なんだかモヤモヤの残る出来事になりました。
以下、国民審査のブースでの会話。
若い女性の担当の方(以下担)「国民審査の用紙です」
私「あ、すいません、これは棄権します」(これで用紙を引き取ってくれて終わりだと思っていた)
担「…棄権(困惑)…白紙のまま出すのはダメですか」(この台詞は棄権と白票の違いを理解していないということだよね)
私「白票ではなくて棄権したいのですが」
担「…(さらに困惑)」「では、この用紙にお名前を書いてください。決まりですので」と、普通の市販の付箋を取り出し名前を書かせ、私のモノだった用紙にペタリ。
うーん、名前を書くときに躊躇したんですよ。
○○は棄権をしました、というのが明らかになるのはおかしくないか?棄権するというのは匿名で行われるものではないのか?と手が止まったのですが、次の方が待っていることと、当然のように付箋を差し出されたので、私がヘンなのか?と思ったのでつい書きました。
正直に言えば、考えを口にして「メンドークセエ奴」と思われるのにひるんだんですわ。
(後から思えば偽名というテもあったかも。とっさには出来なかった)
これってアリなのかと感じたのが第一のモヤモヤ。
さらに第二のモヤモヤもありましてね。
私が国民審査を投票せずに退室しようとするのを見た立会人のオジサマが、「え?なに?」と私と対峙していた女性に聞き、この人がまた大きな声で「棄権です」と応えたんですね。「キケン?ああ棄権」と受けたオジサマに「なになに?」と他の立会人さんたちが聞き、これまた大きな声で「棄権」「あぁ棄権」「棄権だって」と口々におっしゃるものだから、室内にいたご町内の皆様にそのことが知れ渡るという…あぁーっ。
しつこいけど匿名性というものはないのか。投票というものは秘密主義で行われるものではないのか。
明日からご町内のヒマなオジサマ、オバサマたちに「あの人わざわざ足を運んでおいて棄権したのよ」と言われる(田舎ですから)責任はないのか。
やっぱり付箋に記名するときに抵抗、もとい質問すればよかった。
時すでに遅し。私の名前は今後「反選挙体制分子」として語り継がれたりしないだろうか。まさか。