文化・芸術

2019年4月30日 (火)

奈良国立博物館 藤田美術館展へ

連休、色々と予定を立てて楽しんでおります。
私は9連休なのですが、お盆とお正月よりも多いお休みでもうなにをしたらいいのやら、ひとまず夏服の準備して久々にミシン出してきたり、あとは本の整理と断捨離かしら。部屋の模様替えもしたいと思っています。

さて、今日は奈良国立博物館で開催中の「国宝の殿堂 藤田美術館展」に行って来ました。
曇り空で夕方から雨の予報なので外出は控える方が多いかなという目論見がありましたが、近鉄奈良駅に着いた所から人人人でエラい騒ぎでした。外国の方も多いので万博会場のようでしたよ。
博物館もそれなりの人混みでしたが、まだ許容範囲かな。

今 回の目玉が「曜変天目茶碗」です。
日本に三椀存在するのみ。それが滋賀県のMIHO MUSEUM、東京の静嘉堂文庫美術館、そしてここ奈良で同時期に拝見できる「奇跡の5週間」。5月1日号のBRUTUSは特集を組み、3館をめぐる特別ツアーもあり、ちょっとしたお祭り状態です。

入館してすぐに行列。
最後尾の札を持った警備員さんからお茶碗まで30分と聞き、行列がなにより苦手な私としては少々へこたれましたが、ツレに「こういうのは長めに言うてるはず」とささやかれて大人しく並びました。結局20分足らずで到達。
あ、きれい。
思っていたより小ぶりのお茶碗でしたが宇宙がおさまっているような美しさ。
角度によって表情が全然違って、このお茶碗の場合は正面がない、というか全面正面のよう。
並んで良かったワところっと機嫌がなおったのでした。
(後ろからの拝見でよければ並ばなくても大丈夫です)

大亀の香合の丸い甲羅と美しい色合いに見惚れ、経箱の細工に見入り、藤田伝三郎という人物を想い、あっちへウロウロこっちへウロウロ。
さらにお隣の「なら仏像館」に移動して大好きな伽藍神立像に久々にお目にかかりまた見惚れ。
もうね、わたしこの伽藍神立像が何度見ても好きで好きで、行く度に見入ってしまうのです。
袴姿の布の躍動感、疾走感、お顔の表情、特に左やや後ろからのお袖のはためき具合よ。どことなくユーモラスなのもたまりません。
ガラス越しとは言え、至近距離で好きなだけ見られるなんてなんと幸せなことか。また会いに来ますね。

…美術館、博物館ってけっこう歩くし、集中するせいかヘトヘトになりません?
予定では春日大社の藤と万葉植物園へと思っていたのですが、博物館の前にも藤棚があったのでもうそれでいいことにして予定は取りやめに。
雨も降りだしたし、とっととビール飲みに行ってしまったのでした。結局はお酒なのね。

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鹿たち。
土日に鹿せんべいを食べ過ぎたのか、もう誰が差し出しても無視してお疲れ状態の皆様でした。

 

※写真ボケボケですな。 ココログの仕様変更にまだ苦戦中。前と同じ手順でどうしてこうなるの?

2018年8月29日 (水)

写真家 沢田教一展 ―その視線の先に

大阪タカシマヤで開催中の
「写真家 沢田教一展 ―その視線の先に」展がとても良かった。

写真展・絵画展の感想はいくら感銘を受けたとて、文字にするのはとても難しいので基本的には何も記録せずに終えるのだけど、この写真展はちょっとメモだけして置こうかと。

あまりにも有名な「安全への逃避」と、昔「ピュリツツァー賞写真展」で見た数枚しか沢田氏の作品を知らなかったのですが、たまたま目にした今回の写真展のチラシ(最近はフライヤーと呼ぶほうがポピュラー?)に掲載されている子供の写真がとても魅力的であ、これちゃんと見たいと思ったのが足を運ぶきっかけでした。

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初期の、奥様や青森の風景を撮ったものから、優しさダダ漏れ状態。
写真意外にもエピソードやお手紙で拝察されるお人柄もなんというか、スケールの大きな逸物という印象。
展覧会という環境でその方のマイナス面を強調することはないでしょうから、多少割り引いて想像したとしても平たく言うとカッコイイ人なんですよ。パワーのあった方なんだろうなぁ。

そしてベトナムの子供を撮った作品がやはりとても素敵でした。
繰り返しになりますが「優しい」。甘っちょろい優しさでなくて力強い優しい写真。いやぁ、こんな方がいらしたのね。

34歳という若さで亡くなっていますが、今まだご存命なら82歳。
惜しい。この後どういう状況でなにを撮り、どんな風に見せてくださったことかと思ってしまいました。

ちょっと関連本など探して読んでみたい。

会期は9月3日(月)まで。ぜひぜひ。