図書館本リサイクル
断捨離というほどではないけど、なるべくモノを持たずスッキリ暮したいと思っています。
が、その思いに水を差すのが「本」です。
図書館もありがたく利用させてもらいますが、基本返却日を気にしないでゆっくり読みたいのでどんどん入手して積み上げておいた中から気分に合わせて読むという形にしているので溜まる溜まる。
それらは年に数度ドカっと処分することにしています。手元に置いておくのは再読したいもの、好きな作家のもの、絶版になっていて入手が難しかったものにしていて、後は紐をかけて資源ごみの日に涙を呑んで出しています。
でも切ないんですよ。
私は読むときに飲食しないし、折り目をつけたり書き込んだりしないのでまだまだ綺麗な本。
だれか本好きさんがゴミ置き場から持って行ってまた読んでくれないかなと背表紙をそろえて目をつけやすいようにして出しているのですが結果は知りません。正直言ってもったいない。
不用品をガレージにだして「ご自由にお持ちください」というのも考えましたが、読書傾向がご近所に丸わかりなのもはばかられます。
…この話、ここまでが前提です。
わが町には小さな図書館があります。職場の近くの巨大図書館と使い分けてお世話になっています。
入り口に「リサイクル本コーナー」と表示のある本棚があって、図書館の不要本を数冊もちかえっていいことになっています。
私もこれまで食や衣服、美術に関する本など何冊か頂いてきました。
先日、ここから頂戴して持ち帰った本をよく見てみると必ずある図書館の背ラベルがない。
表紙裏に必ずおしてある「リサイクル本」「除籍本」などのスタンプもない。
そういえば妙に新しく、何人もが読んだ本に見えない。
これはどこかの善意の人がスタッフさんの目を盗んでそっと「リサイクル棚」に置いていったものだと気づきました。
いや、私も処分する本をここに置けたら、そして同じように感じているどこかの本好きさんの不要本を読ませていただけたらと思ったことはたしかにあります。本好きの間で好意で行われるリサイクルってエエやんと思ってました。
でもでっかく「家庭の不要本をここに置かないでください」と書いてあるんだもん。
理由は色々あると思います。
例えば「なんでもかんでも持ち込まれてゴミ置き場になっては困る」「管理は誰がするのか」「置いたけどやっぱり返して、などのトラブル防止」「公序良俗に反する本を置かれては困る」「特定の宗教活動・政治活動・思想の啓蒙場所になる可能性がある」とかかな。公的施設としては当然だとおもいます。
でもねー、正直おっ。やったな。同じことを思っていた人がいる(ニヤッ)としたのです。
この出来事に触発されて後、実は20冊ずつくらいこそっと持ち込んで、3回ほどやってしまいました。万引きではなく置いてくるのは万押しって言うらしい。
不法投棄にあたるのかな、見つかったらなにか言われるかな、「あっ、ダメなんですかぁ♪」と可愛く逃げようかなとドキドキしましたがなんのことはない、人間慣れるものです。
一度目は置いたすぐ後に入ってきた70代くらいの男性が「おっ♪」となったのを見ました。
その次は退館時に40代くらいの女性がしゃがみこんで品定めしてくださっているのを見た。
で、今日もやった訳ですが、置いているまさにそのとき、図書館スタッフさんと目が合った!ら、さりげなーく見なかったフリをされた!
ん?あれ?…大丈夫、なんでしょうか。お目こぼしってコト?
よくわからんが確かに「ワタシは見てませーん」という感じだったので、アリではないがご勝手にやる分には知らなかったことにしてあげましょう程度の感触なのかな。
えー、ちょっと安心した。またやるかも。でもよい子はマネをしないように。