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2019年1月19日 (土)

「僕が骨髄提供をした理由」 木下ほうか

1~2年前のこと、骨髄ドナー登録を呼びかけるポスターに俳優の木下ほうかさんの写真を見たことがありました。総合病院の掲示板だったかと思います。
そこにはご自分がドナーを経験したことが書いてあり、かなり驚きました。

尊い行為だけど、あれは思いつきで簡単に出来るものではないはず。
時間的拘束もあるし、痛みもあると聞いたことがあります。相当ハードルの高いことをされた動機を知りたくて木下さんのブログにたどり着きました。
長年続けている投稿に埋もれるように、つまり特別なこととしてではなく日常の延長線上にあるかのように手術時の写真などを公開されていて、こういう一面をお持ちだったのかと感じ入りました。
ただ、あちこち読んでも「なぜ提供者になったか」という記述は見つけられず、そのままになりました。

さて、月日は過ぎてつい先日、図書館でこの本をみつけ、すぐさまお借りしてきました。「僕が骨髄提供をした理由」木下ほうか。2018年11月刊の新刊です。

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一度は偽善的行為だと見られることを嫌い出版を断ったそうですが、医療者や患者さん側のことを書いた本はあってもドナー側に立ったものはほとんどないことを知り翻意したとのこと。

ご本人のこと、登録から提供までのことに加えて、これも長く続けておられる献血と提供の流れについての公式な記載で構成された本です。
割合あっさりとした記述でもうすこし書き込んでいただきたい箇所もありましたが、移植本番へ数度のチェックを経てゴーサインが出て、患者さんも準備をはじめ、もうなにがあっても後戻りできない部分の緊張感などはこちらにも伝わってくるようでした。

前述の「なぜ提供者に」という部分もタイトルにあるようにきちんと書かれています。私が恐いと感じていた痛みについては、木下さんはなかったとありました。個人差があるようです。

私は献血もドナー登録も条件を満たせないので、こういう本を読むと申し訳ないような気持ちになってしまうのですが、あいまいだった知識が修正され、色々考えるところがあったのは良かったと思いました。

そして日本骨髄バンクのHPも読み、私のような人は募金という形で協力できることも知りました。
今まで募金は日本赤十字のみと決めていたのですが、これは覚えておこうと思います。へぇっと思ったのは不幸ごとの香典返しを寄付にかえることができ、その場合はお礼状を日本骨髄バンクの名前で準備して下さるようです。
あ、これ知ってたら良かったな。私のときはぜひそうしてもらおう。

この本、読んで良かったら「貸して」あげてね、とあるのにお人柄を感じました。木下さん、いい俳優さんですよね。脇にいてもちゃんと自分の爪あとを残す方です。

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