« お宝レコード発掘の旅~あなたの思い出の曲かけさせてください  | トップページ | LEE9月号付録のレスポートサックポーチ »

2018年8月 2日 (木)

京唄子 「花も嵐も踏みこえて」

ゴールデンウイークに古本市で手に入れた京唄子さんの「花も嵐もふみこえて」を読了。
積ん読の棚から手にとってはじめてサイン本だったことを知る。闊達な字を書かれたのだなぁ。この本は昭和60年初版、私が手にしたのは平成8年刊の41版(!)である。

Img_6968
Img_6969

歌舞伎、大衆芸能、バレエやオペラ…ジャンル問わず「芸能」に触れた本はつい読みたくなる。正体が知れなくて中々上手く言葉に出来ない「芸」と言ったものの話や、その世界に生きた人の話は私にとってどうにも魅力的なのだ。

 

京唄子さん、鳳啓助さんの漫才はうっすらと覚えている。おそらく世代的にギリギリだろう。
テレビ番組「唄子、啓助のおもろい夫婦」もなんとなくわかる。
時代が下って人気ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」に出ていらしたのは話だけ知っている。後は関西のテレビのゲストやらコメンテーターとして時々画面からお見かけして、いつも華やかな帽子とカラフルなお召し物のおばさまという印象が強い。
個人的にはお二人それぞれに小さな思い出があるのだが、それは後で書くことにして、この本のお話をば。

 

ひとことで言えば半生記なのだが、もうエピソードてんこ盛り、そんなこと明らかにしていいのかしらと固まるような告白ありで、ジェットコースターが上下するようにスピード感に加えて山、山、また山。
文章自体が簡潔にして割合淡々としているので(著書となっているが明らかにプロの手が入った筆致)余計逸話が濃厚さを増すようで、DVの嵐にもう止めてェェと思ったです、はい。

 

昭和2年のお生まれなのでそもそもが激動の時代を体験して来られた世代で、そこへ来てなんだかんだありすぎる。これにくらべたら私の半生なんてなーんにもないに等しくてまっ平らの平々凡々。
なんというか…精神的にも肉体的にもタフなお方で、版をこれだけ重ねるだけあってある意味読み応えある一冊。

 

関西の昭和大衆芸能史としての史料価値もありそうな内容で、当時の関西で活動していた劇団名と人名がはっきりするあたり、お好きな向きにとってはありがたい一冊でも有りそうだし、私としては「剣劇」が関東のものだと思い込んでいたのに普通に関西でも盛んだったと知ったのがちょっと驚きだった。戦後すぐのマキノ真三さんの劇団話なんてのも出てくる。
もともとは女優スタートとは知らなかったし、テレビが娯楽の中心となる前、芸能といえばナマで見るものだった時代だからこそのあれこれが非常に面白かった。

 

扉から数頁に渡って若かりし頃の写真がみられるが、これが美人。勝気そうですっきりとした垢抜けっぷりで、この頃は後に「売り」?とした大き目のお口はそう大きくもなかったようだ。

 

後ろの広告を見ると第二弾の「人生は回り舞台」という書もあるらしい。まだこれ以上の波乱万丈があるのだろうか。もう恐い。

« お宝レコード発掘の旅~あなたの思い出の曲かけさせてください  | トップページ | LEE9月号付録のレスポートサックポーチ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事