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2017年4月10日 (月)

七人の侍

先週録画しておいた黒澤明監督の「七人の侍」を観ました。

3時間28分という録画時間に少し驚いた上に、音声の聞き取りにくさに難儀したものの、観てよかった。すっごく面白かった。

私はどちらかというと活字、音楽、舞台派で、映画はあまり観てきませんでした。
ここ数年、定番とか名作と言われている作品を観ていないのはもったいないなと思うようになり、BSなどでノーカット版が放送される中から少しずつ観ています。どれも面白いのねぇ。特に邦画の名作を観てこなかったのは反省しています。

黒澤作品って今まで何を観たっけ。
「虎の尾を踏む男達」「椿三十郎」「夢」…ぐらい?いやお恥ずかしい。

1954年(昭和29年)のものなので63年前の作品です。
前述のように古さゆえ台詞が聞き取りにくく、10分程見て脱落しかけたのですが侍が7人集合したあたりからは
もう夢中。今風に言えばキャラ立ちまくりなのにやられてしまった。

志村喬さん演ずる勘兵衛のカッコいいこと!リーダーシップ!
落ち着きとか風格とか、優しさとか、もう惚れ惚れ。
よく「理想の上司アンケート」ってあるじゃないですか。今後もし尋ねられることがあれば絶対この人を挙げます。志村喬さんって背広をお召しの渋いイメージの役者さんでしたがこういう妙味をお持ちだったのですね。

そして三船敏郎さん。やっとわかりましたこの方の魅力。
今までなんか大味だし、そもそも台詞が上手いか?と思っていて(すいませんすいません)「世界のミフネ」がいまひとつ実感出来なかったのに、この菊千代でこの俳優さんの「華」に魅了されました。
あのマンガのような動きはなんなんだ。
子供たちの輪の中にいるとヒマワリの花のようで笑顔がとびきりキュートです。

宮口精二さん演ずる久蔵のニヒル(この言葉久々に思い出しました)なこと!
この文をダーッと書きあげた後、役名や俳優名の確認にウィキペディアを見たら、ルパン三世に登場人物する石川五ェ門のモデルがこのお役って本当?うわー、私一番贔屓だったのが五ェ門。
袴姿も体つきもそういえば…。感動。

一人ずつの侍に集中して七回観るなんて楽しみ方も面白そうです。
勘兵衛と七郎次の関係に注目して観る、とかね。

この作品が世界中でリスペクトされ、リメイクされている話はもちろん知っていますが、自分が今まで観てきたもののなかにも、あれはもしかしたらこの作品を借りたというか敬愛を表現していたのかなと思うものがちらほらと思い出されました。
自分の教養のなさによりちゃんと受け止められていなかったような気がしてきた。恥ずかしいしもったいなかったなぁ。

昔の役者さんは馬上がなんてサマになるんだろうとか、体つきが「土の上の農民」そのもので、ひとりひとりの表情がなんとも吸引力に満ちていることも印象に残りました。

志乃の洗い髪のシーンと髪を短くした姿の対比も良いなぁ。そう言えば彼女はこのあと生き辛くて気の毒ですね。
村中に生娘でないことを知られるし、勝四郎と一緒になれるわけはないし、そもそも勝四郎との恋仲だって村が終わるかもという極限状態からきたものだろうから、勝四郎が村を出て我に帰ると「アタシなんでこうなっちゃったの?」って。

勝四郎といえば、まだ前髪姿で「子供」と呼ばれている訳ですが、平成の目から観ると今の俳優さんたちよりよっぽど大人びたしっかりしたお顔なのでちょっと違和感ありますね。
(と思って調べてみたら木村功さんがこの役を演じた時は30歳…。かなり若作りして演じられたようです)

馬をどうやって動かしたんだろうとか、あの雨はどうやって降らせたんだろうとか、観終えて不思議なところがいっぱいあります。
そして、台詞をちゃんと隅々まで聞きたかったなとおもったら、あるじゃないですかシナリオ集。行きつけの図書館に収蔵あり。
これはぜひ読んで味わいなおしたいですね。
63年前の作品にこれだけグッとくるとは思いませんでした。いやはや。

そして、時々ネット上で見かける「三船敏郎 尻」の意味も了解(笑)

※このあとウィキペディアを一から読んでみました。
多々良純、東野英治郎、仲代達矢、宇津井健、加藤武の各氏が出ていたのを知ったので再見時には意識したいと思います。

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