演劇チラシ8~エニシング・ゴーズ

大阪近鉄劇場、90年7月5日初日、31日千秋楽。
演出、振付 宮本亜門さん 訳 青井陽治さん
コール・ポーターの洒落たちょっとビターな楽曲により構成されたミュージカルです。
手元のメモによると私が見たのは初日。
そのせいか、一幕目はアンサンブルが頑張りすぎていて、ミスもないのになぜか「流れ」ない固い仕上がりでコメディ感が空回りと記録してあります。
一幕目ラストの「エニシング・ゴーズ」のシーンでようやく客席が温まって二幕目からがノリもテンポも良くなり、客席からも笑いと拍子が出て、その反応が舞台からまたかえることにより見違えるほど生きたショーになって行ったとあります。(ワタシ偉そうですね)以下、当時のメモを参考にしながら…。

とにかく大地真央さんが魅力的でした。
多分これが私にとっての初大地だったと思います。美しく表情豊か。台詞が明瞭で歌もダンスも素晴らしく、宝塚を見ない私としては、なるほどこれがトップさんのオーラかとひれ伏さんばかりでした。ステージ中央しか似合わない人っているのねぇ。

太川陽介さんが妙なクセのある金持ち青年の役で出ていて、大地さんとの歌とダンスシーンもばっちりでした。
その後もちらほら舞台で拝見していますが、この方意外と(失礼)上手いんですよね。
今や路線バスの人として人気者になりましたが、あの番組は私も大好き。

確か大地さんのファーストシーンがからくり扉をパタンと返しての一瞬の登場でした。
「パン!」と光が当たったような人が一瞬でキラキラと現れる、お見事~。
和モノに強い亜門演出ならではと思いましたが、もともとブロードウェーからあったものだったのかも知れません。
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