あの世で罰を受けるほど
キリンジ。
大好きで繰り返し聞いてはいるものの、アルバム単位で手にしてきたので、どの曲がシングル曲だとかは良く知らないし、どんな活動をしてきたかの情報は細かく追えていないという「不真面目なファン」であります。
なので、著書も今頃になって読んでいるありさまなんですが、なんですかこれ。ものすごく面白いじゃないですか。
「あの世で罰を受けるほど」と「自棄っぱちオプティミスト」と2冊あるうちの
まだ1冊目を読んでいる最中ですが、読み終える前に言ってしまいます。
いやー、もっと早く手にするべきでした。
2冊ともご兄弟がテレコにエッセイを書き継いでいますが、それぞれ独特の個性と面白さがあって、それを一冊の中で一緒にすることでさらに一風変わった味わいを産んでいます。
KIRINJIになるまでのキリンジの曲のコクと共通した感じ。
「あの世で罰を受けるほど」は、TV Brosでの連載をまとめたもので出版年は2005年。
通勤電車の中で読み始めたのはいいものの、思わず噴出しそうになってぐっとこらえる辛さよ。
一人分が見開きの左右2ページなんですが、なぜか原稿の長さがまちまちで、それをフォントの大きさで調節しているユルさもたまりません。
とどめに最終行の下には「今週の一枚」というBGMが付いていて、これがまた絶妙の選択です。
エッセイ部分を声を立てずに肩で笑いつつ読み終えたのに、この「今週の一枚」でツボに入って平家ガニのような顔で(お分かりでしょうか)こらえてうつむくことも度々です。
「自棄っぱちオプティミスト」はダ・ヴィンチに連載されたものとか。(2010年刊)
この雑誌は度々買ってるので、既読のものが出てくるのかな。(←不真面目ファン)
楽しみなのに読了するのがもったいない、うれしい状態です。
♯読了。
「自棄っぱち…」の方は前半エッセイ、あとはキリンジの活動を振り返るインタビューやら対談など。
熟読してちょっとだけ「正しいファン」に近づきました。
また、「Drifter」の中に出てくる「鬱」という文言が個人的には衝撃的だったのだけど、そのことにも触れられていてなるほど、と。
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