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2015年10月

2015年10月30日 (金)

田島貴男

田島貴男というお名前を活字で見るたびに、思い出す話があります。
 
映画評論家の品田雄吉さんと向田邦子さんのお話。
昭和三十年代、品田さんがある映画雑誌の同じ号に三、四本の記事を書いたとき、当時編集者だった向田さんが原稿を受け取って
「同じ号にいくつも同じ名前がでるのはよろしくないわね」と言い出したそうな。
品田さんのお名前に「口」がずいぶん多いことから
十一個あることを数えたその場で「多口充一」というペンネームをつけたという逸話です。
向田さんのアタマの回転の速さとユーモア感覚につい微笑んでしまいます。
 
さて、田島氏のお名前も品田さんのように「口」が多くありませんか。
そのうち数えてみようと考えて幾星霜、今夜突然正確に数えてみる気になりました。
えーと、四・二・五・四。
ん?十五?15個!品田さんより多いではないですか。
向田さんのアイデアをお借りすると田島さんのペンネームはさしずめ「多口充悟」ってトコでしょうか。
口が多く、充ちて悟る。あれ?
ぴったりな気がする。爆笑。
田島さん、よろしければお使いくださいませ。

明日のテレビ番組Love  musicがオリジナル・ラブ名義で「ラヴァーマン」でバンド編成だと知って興奮気味なのでした。
私ってば夜中の一時半になに遊んでんだか。

2015年10月28日 (水)

京都一泊二日

京都に行って来ました。
近県に住んでいるので、何度も行ったことはあるのですが、我が家から京都市内までは2時間はかかります。
往復4時間かかるということは、目的地で過ごすだけで一日がほぼ終わってしまいとんぼ返りばかりでした。
考えてみるとこれは中々もったいない。
再訪したいところ、行ってみたいところが貯まってきたので、思い切って一泊して来ました。
ゆっくりできていい骨休めになりました。

初日は七条の養源院からスタート。俵屋宗達の杉戸絵が目的です。象・麒麟・獅子。どれも素晴らしいものでした。
甘春堂でたまごせんべいを買い、京都国立美術館のミュージアムショップだけ覗いてから昼食に京都らしい物をとけいらんうどん。温まりました。
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そこからベタな京都満喫コースです。
五条界隈で清水焼のお店をひやかしてから清水寺、三年坂、二年坂、八坂神社、祇園界隈へ。
いやはや、平日なのにものすごい人。修学旅行、海外からの旅行者が入り乱れて酔いそうです。
以前訪れた時よりも有名店が進出してますね。
化粧小物のよーじやは一体何店舗あるのか。イノダコーヒーも北山のマールブランシュもお香の松栄堂もある。
この辺りを歩くだけでショッピングに関しては濃縮京都を味わえるようになっていて驚きでした。

さて、その中で私が行って見たかったのは八坂の塔前の裏具という紙小物のお店です。
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小さなお店ですが、他にない洒落たものがたくさんあって、紙モノ好きの心が騒ぎます。
和風なんだけど、どこかモダン。どこかユーモラス。
狂喜して「まめも」というメモや葉書を買い求めました。ここオススメですよ。

四条河原町のど真ん中のホテルを取ったので、夜も錦市場、京極、寺町を散策しました。
大阪の黒門市場もそうですが、錦市場が旅行者の立ち食いスポットになっていて風情がなくなりました。
反面、楽しんでいる外国人旅行者の方々を見ると日本の食べ物を喜んでもらえてうれしいような気もします。いつも湯葉を買う湯葉吉で購入。ここのものは味が濃厚でとっても美味しいのです。

翌日は早朝の二条城。
そこから鹿苑寺(金閣寺)、龍安寺、仁和寺。
三島の「金閣寺」を再読(…どころじゃないけど)して行ったせいか、胸にせまるものがありました。

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千本鞍馬口へ出て、一度行ってみたかったカフェ さらさ西陣へ。
NHKの大好きな番組「美の壷」で日本のタイル特集があったときに紹介されていて、ぜひいつかと思っていた場所です。
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なんと元銭湯です。
壁のタイルは銭湯時代の装飾なんですね。店内を見回すと番台の場所、湯船の位置も想像できます。
お店の方に伺ったら、フラッシュを使わなければ撮影OKとのこと。
空いていたのを幸いと美しいタイルと内装を撮らせていただきました。うっとり。
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ゆっくりと遅めのランチをいただき、ここが旅のハイライトとなりました。
 
そこから寺町にまた出て、昨日はお休みだった鳩居堂でお線香やシール、一筆箋など和文具を購入。鳩居堂大好き~。接客も素晴らしいですね。
銀座店よりこちらのほうが好みです。

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あとはゆっくり散歩して街中の風景を楽しんだり、高島屋の地下で会社へのお土産を買ったりして、京都駅から帰宅したのでした。

一泊二日。
それぞれの場所でゆっくり楽しんでもこれだけの場所で見て、買って、遊べます。
移動はほぼすべてバスです。一日乗車券が500円でものすごくオトクでした。
京都市内はバスが隅々まで通っていて本数も多く、便利です。
それだけに複雑な面もありますが、迷ったらとにかく聞く。
運転手さんはとても観光客慣れしていますので、説明が簡潔で正確で親切です。

端折りながらも場所の名前ばかり長々と書いたのは、もしかしてどなたかが京都を訪れるときにモデルコースに使っていただければとの気持ちがありました。近場でゆっくりという旅もいいものでしたよ。
 

2015年10月19日 (月)

ギャラクシー街道 試写会

三谷幸喜監督の映画最新作「ギャラクシー街道」の試写会に行って来ました。
私は舞台・テレビドラマ・映画それぞれのかなりの数を見ていて、三谷ファンと
言っても良いと思います。
映画に絞って言うならば「ラヂオの時間」「THE 有頂天ホテル」「みんなのいえ」の順に好きです。そう、7作のうち好みなのは最初のほうに集中しているのですね。
その辺りにも多少の不安を抱きながら見て来ました。
以下、ネタバレあり、俳優陣の敬称略です。
 
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チラシや予告編を見ての印象は、カラフルでチープな感じというものでした。
あとは馬鹿馬鹿しいものになるのかなという期待と不安です。
つまり、チープで馬鹿馬鹿しい面白さを楽しめる良い作品になるのか、チープで馬鹿馬鹿しいつまらなさになってしまうのかという点に一番興味がありました。

冒頭からのカラフルなアニメや昔のSFものを思わせるセットはとても好きでした。この部分で、この安っぽさや色彩の世界の話なんですよ、真面目に見ないでくださいねという説明は理解できました。
あ、そーいうことなのね、よしよし、ってとこです。

で、ストーリーの助走部分、色んな人が次々と現れてそれぞれの思わせぶりな状況や個性が描かれます。
これも「で、ここからどうなっていくのだろう」という楽しみが沸きました。

私としてはここからしんどくなりました。
話が流れず盛り上がらずノッて行きません。それぞれの登場人物の話が平行して進みはじめますが細い糸のようなエピソードばかりので、そのなかにお客さんをグッと引っ張ってくれるような、興味をかきたてるような芯の物語が存在しないので段々退屈してしまうのです。

あげくのお色気ネタ、下ネタ。
三谷さんが一番苦手というか下手な分野の話をなぜか執拗に入れ込んできて失敗しているのでゲンナリしました。
とうとう、あと何分で映画が終わるのか暗闇の中で時計を確認する始末です。

遠藤憲一のファッション。
「あの強面のエンケンがこんな格好を!」というだけの笑いでこれってC級の笑いでしょう。
石丸幹二の逡巡もくどいだけで全然面白くない。
あのコールガールってフィリピーナやニューハーフを嗤うたぐいの笑いで不愉快。美女がものすごく色っぽく、コケティッシュにたっぷり魅力的に演じた中から笑いを作り出してはじめて面白くなりそうなのに笑えない方向にばかり描いているような気がします。
三谷さん、本当にこれ面白いですか?

遠藤憲一の網タイツの股を広げての出産シーン、コールガールがコンドームの封(と思わせて指サックの封ですが)を鮮やかに切るシーンなど下品なだけで私は笑えなかった。
私は別に色気や下ネタ、下品が無条件に嫌いでは無いのですよ。その無理矢理さ、消化不良さに困惑したのです。

三谷作品の伏線をばらまいておいて最後に見事に回収する手腕も今回は見られません。
強いて言えば秋元才加が前の人の残ったコーヒーを「これでいいわ」という違和感の正体がわかる場面くらいでしょうか。

宇宙に飛び出したタマゴを回収しに行く香取慎吾がつい窓を拭くシーンで笑わせるには、冒頭からの緑色の生き物が「ペッ」と窓を汚すシーンで、汚くなった窓をもっと強調したほうがいいと思うし、西川貴教の場面では、熱唱は良いとしてもハンバーガーを食べる異様な遅さの説明が欲しい。
何より、購入後客席に着くだけで椅子や床が水浸しになるという設定の面白さがあるのに、ラストで歌うときにどんどん床を水浸しにしていく演出が無いのがもったいなくて不思議です。
綾瀬はるかのサンバのくだりも無理矢理すぎる。
お色気で笑わせるなら、山本耕史が女性をはべらせながらポールダンスを見ているシーンで強調するのが効果的だと思いますがここはなぜかそうでもない。ここを濃ゆい濃ゆい場面にしたら可笑しかったのになぁ。

良い点はやはりセット。
あと、音楽はてっきり服部隆之さんだろうと思っていたので聞いて驚いて、荻野さん?とおもったらやはり荻野清子さんでした。
段田安則のアニメとの絡みも可愛らしくて好きですね。
優香の達者ぶりにもビックリ。司会のお姉さんが「三谷作品初登場」と言っていましたが「新選組!」がありました。

終了後に前に歩いていたおじさんの感想が聞こえたのですが、その方は
「色々詰め込んで面白ない。長い」と言っていましたが一時間五十分、三谷映画としては実は短めなのです。長く感じてしまうのですね。

今日一番面白かったのが、私の隣の60代と思われる女性がスタートまでにおにぎりを3個食べ、上映10分で熟睡し、終わったと同時に起きて「面白なかった」とお連れさんに言ったこと。
アンタ見てへんやん。
私はこれ、ちゃんとエンドロールまで見て書きましたからねっ。

2015年10月18日 (日)

馬見丘陵公園「シェフェスタ」

朝からダラダラと過ごしていたら、可愛い女の子が遊びに来てくれました。
イタリアン・グレートハウンドのさくらちゃんです。
尻尾を千切れんばかりに振って大興奮。会うのは久しぶりだからね。

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さて、庭で彼女とひとしきり遊んだ後は馬見丘陵公園で開かれているシェフェスタというイベントに行ってきました。
県立の巨大な公園の一角を利用して「奈良の食材とシェフの祭典」が行われているのです。
いろんな屋台がでたりイベントがあったり、雑貨屋さんもありのお祭りで、「シェフ+フェスティバル」の造語でシェフェスタだそうです。
秋晴れの一日、公園を散歩して美味しいものを食べ、同時に開催されているフラワーフェスタで花も見ましょうという企画ですね。

公園内に犬は入園禁止なので、さくらちゃんには蚊取り線香とフトンとお水とともに家でお留守番してもらいました。
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会場のあちこちにテントがしつらえられていて、大勢の人でにぎわっています。テンションあがります。

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まずは釜焼きピザ。なんと移動車の中に釜があり、大きな炎が上がっています。
ちゃんと注文を取ってから生地を伸ばしてトッピングしてくれます。
アンチョビの乗ったチベディアーモを注文しました。
シェフの方に聞いたところ、当然ながらとっても暑いそうです。でも真夏のことを思うと秋に入ってずいぶん助かるとのこと。

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完成したのがこれ。美味しかったです。

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その後はタコス。

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奈良なので柿の葉寿司。

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続いてメインコーナーの「シェフズキッチン」で麺料理と丼もの。
奈良の食材をふんだんに使ったものだそうです。すぐさまお腹に入ったので写真を失念。

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仕上げに紫イモアイスと本わらびもち。
もちろんすべて一人で食べたわけではなく、同行者で分け合いました。

お腹のあとは目にもごちそう。
公園中花が咲いていて、とっても幸せ。

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特にダリア園のダリアが満開で綺麗でした。
こんなに色んな種類があります。品種によっては顔ほどの大きさがあり、迫力すら感じます。

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広大な敷地、花々、秋晴れに美味しいもの。
ドングリ拾いのご家族や、ハロウィン衣装のお孫さんを夢中で撮影する方もいてほほえましく、空気も綺麗でいい一日でした。

2015年10月17日 (土)

コールマン アトラス30

ずっと長いことリュックが欲しかったのですが、中々好みに会うものが見つからなくて放置気味にしていました。
でも、ここ数年リュックをよく見かけます。カジュアルファッションじゃなくても、ヒールを履いてもスーツを来ても皆さん平気で持っています。老若男女皆リュックです。
 
では私も再度探してみようと思い、店舗に行ったり検索したりと熟考のあげくようやく決定。
 
コールマンのアトラス30という商品です。
ミレーのターン25と迷って、コスパの良さと色の美しさでこちらに軍配が上がりました。
 
まだ発売して日の浅い商品のようですが、男女兼用、街で使うことを念頭において作られたものらしいです。
そう、ロゴが大きかったり、色が明るすぎたりラインが入っていたりするのは避けたかったんですよね。
派手な色は山に行ったりしたときには映えるのでしょうが、私はあくまでタウン使い出来るスッキリしたものが欲しかったのです。
 
 
その他に、マイボトルやハードカバーの本など荷物が多くてもしっかり入る。
加えて、買い物をしても旅先でお土産を買ってもまだまだラクに入る。
体にきちんと添い、重さがちゃんと分散されるもの。
一万円前後までだとうれしい。
学生さんが持っているものよりもうちょい大人な印象のもの。
これらのクリアが簡単なようでけっこう難しかった。
 
ほぼ心に決めて心斎橋の東急ハンズに出かけたところ、ちゃんとありました。
880グラムあるらしいのですが背負ったところその重さを全く感じません。いい感じです。

30リットルは大きすぎるかと心配だったのですが、鏡で見た体とのバランスも悪くなく、店員さんの問題ナシの助言もありクリア。
ちょっと気になっていた同シリーズの別デザイン、ロールアップのものも店頭にありましたが、こちらの方がやはり私には使いやすそうです。
色は5色。その中でこのグリーンに心引かれました。これなら黒にも茶にも合うだろうと思ったのと、手持ちのコート類とあわせたところを想像してもいい感じでした。
 
カエル好きにはグリーンは定番色ですしね。 
メーカー表記だと「モス」。明るすぎない、落ち着いた苔色です。
 
ファスナーが大きくて、開閉がラクなのとデザインの面白さを両立しています。
しかしハンズには在庫が無かった…。
 
取り寄せていただいたとしても、毎週心斎橋に来るわけではないので受け取りの煩瑣を考えて一度仕切り直しです。 
 
気を取り直して結局帰宅後アマゾンで注文。届いたのがこれです。
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ファスナー部分にひらひらとしたコールマンのリボンがついていますが、これは当然取るのよね?
取ったらあまりにもフツーのリュックになり、ツレに「迷った挙句にそれ?」と言われましたが、いいのです。水を差さないでくださいな。
 
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横から見たらこんな感じ、けっこうな厚みです。電車とか人混みではご迷惑にならないように気をつけねば。
写真だとしわくちゃですね。これは使えば消えそうです。
 
ふっふっふ。本もCDもキャベツも入る。愛用します。

※実は、アマゾンから最初に届いたのが不良品でした。アマゾンはちょくちょく使いますが、今までトラブルは無かったので困惑。
でも、誰が見てもこれは残念だと思う商品だったので交換していただいたのです。
通販の交換・返品は初めての体験でしたが、手順も分かりやすく、反応のメールも迅速で説明に不足もなし。
大きな箱をかかえて郵便局に行くのが大変でしたが、これは私が持込を選んだからで、普通は取りに来てくれます。
 
返送した当日の夜には代替品が届きました。不安なし。 
私にとっては珍しい体験でした。ちょっと追記しておきます。

(小声)代替品の梱包を解いた途端、ビニール袋越しに見える商品の様子が違ってました。
肩ベルト、ウエストベルトのまとめ方がきちんとしていて、ビニールをテープで止めた感じもなんと言いますか、几帳面な人の検品をクリアしたものの印象。
大きな声では言えませんが、一度目のはもっと大らかな、ダラッとした状態でしたね。
工場ラインの違いとかでそうなるのでしょうか。
でも交換品にシャキッとしたものを入れるというのは、まあ、そういうものかなと…。
 
 

2015年10月11日 (日)

バナナボート?

ライブやら舞台やら、その他もろもろの出来事がツイッター検索により
臨場感たっぷりに読めるという不思議かつありがたい時代になりました。
どんどん流れてくる情報を鵜呑みにしてしまう危険を十二分に意識する必要があるわけですが、まぁ、はっきり言って深夜にお酒なんぞいただきつつ読むのは大変楽しいのです。

今日はオリジナル・ラブが富山ビートラムでライブ。
田島氏がステージで転んだということでビックリしました。
つまづいた?滑った?
いくつか読んでみるに、どうやらお尻か腰を打ったのかな。

ギター弾く手は無事だったのでしょうか。
打撲は明日以降に来るんですよね。うわー。
お客様もさぞかし驚かれたかと思います。

転んだのはJUMPIN' JACK JIVE の時みたいです。
曲が途中で「イデデイデデイデデーオー」になったそうですが
えーと、これはもしかしたらバナナボートなんでしょうか。ハリー・ベラフォンテ。
だとしたらさすがですなぁ。
どうぞお大事に。

<10月17日追記>
足をくじいたのかと思えばそれに加えて肋骨骨折だったそうで…。
お食事が召し上がりきれなかったというツイートに違和感がありましたが、うーむ。一日も早いご回復をお祈りしております。

2015年10月 9日 (金)

金木犀

今、夜中の1時を回ったところなんですが、細く開けた窓を通って突然金木犀の香りがうわーっと立ち込めて来ました。ものすごく濃厚な匂やかさ。

窓の下に2本の木がありまして、今朝は白っぽい蕾がびっしりと付いているだけでまだ開いてはいませんでした。
花って夜にひらくんですねぇ。

何の音もしない深夜に香りと私ひとり。
文学の素養のある人なら一首なり一句なりしたためるところですが、わたしはそのあまりの馥郁たる香りに呆然とすることしかできません。

2015年10月 5日 (月)

大阪港とオーションビューⅡ

大阪港の天保山岸壁に行ってきました。船のお見送りです。
大きいでしょう。シルバー・シャドー、28.258トン、次は広島に向かいます。

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出港時間にはさようならの演奏が始まりました。知らなかったので驚きましたが、港区のゆるキャラが登場したり、和太鼓や放水など、状況にあわせて色々お見送りイベントが行われるのが通例のようです。
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まるでマンションのような船がゆるゆると岸壁を離れて行きました。186メートルの船体なので、動き出すと迫力がありますね。
天保山岸壁はショッピングモールに面しているので、見物の人でいっぱいです。子供たちが大興奮。最近のお子さんはクールなのかと思いきや、追いかけて走り出す子が一杯で可愛かった。

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どんどん小さくなって行きました。一度乗る側になってみたいものです。

さて、私にとって大阪港に来たときのお楽しみは「オーションビュー」でいただくオムライスです。
ケチャップも乗っていないシンプルすぎる見た目。中のライスもどうということないのに無性に美味しく、付け合せのピクルスのようなキャベツもうなる美味しさ。
店内には、昔の船員さんたちに外貨両替を行っていた名残があって、港町の歴史を思い起こさせる…。

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げ。…閉まっていました。

シャッターにはしばらく休業する旨と「オーションビューⅡ」というお店の案内が貼ってあったので、気を取り直してそちらに行ってみました。
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一目見てなにか違うと思いつつ、口に運びましたがやはり至って普通のオムライスで、残念ながらあの「オーションビュー」の味ではありません。
お店も綺麗で、接客も悪くは無いですが、これは今後のご縁はないかも。
うわー、旧店舗はどうなるのでしょう。
恰幅のいいコックさんがフライパンを振るい、小柄なご年配の女性を中心としたテキパキと気持ち良い女性たちがお運びをしていらしたはず。
もうあのオムライスは食べられないのかなぁ。ショック。

その後は、せっかくなのでもうすこし海を楽しもうと、天保山渡船場から船に乗ってきました。
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基本は対岸へのショートカットとしての移動手段ですが、私のように観光で乗る人もいるようです。向かいのUSJの関係者と思われる外国人の方々も自転車とともに乗り込み、対岸までほんの2~3分の極小旅行。
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秋の海風に吹かれて気持ちいいです。
都会の海ですが、濃い潮の香りがしてとても楽しかった。

しかしなぁ。オーションビューが無くなるとはなぁ。とほほ。

2015年10月 1日 (木)

「田舎でロックンロール」奥田英朗

ロック好きの作家、奥田英朗さんの少年時代からの音楽遍歴を書いたエッセイ「田舎でロックンロール」。
ひゃー、面白かった。
奥田さんの作品は、小説だけでなくエッセイも大好き。
この方の偏屈さや天邪鬼具合に共感しきりで読破してしまっています。
中でもこのエッセイは奥田さんが偏愛する「ロック」へのあれこれを書いたもので、その愛ゆえか毒の吐き方やあばれっぷりがいつもより濃いみたい。
暴走気味です。
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私自身の音楽の好みと比べると奥田さんはハードロック寄りですし、世代的にも少し上なので体験してきた音楽にもズレがあります。
加えて奥田さんはむちゃくちゃ詳しい方ですしコレクターでもあります。
私など足元にも及びませんが、いい音楽を聴いたときの高揚感やもっと聞きたい、知りたいというオタク気質は音楽好きなら皆持っているものなので、読みながらうれしくて共感しまくりました。

ラジオから音楽を知り、田舎住まいでレコードショップ通いもままならず、なにより先立つお小遣いに事欠く奥田少年。
それはそのまま私の少女時代とかぶります。
「なんで学芸会を見なきゃいけないんだ」とアイドルに興味が無く、ミュージシャンの横のつながりに気がついてほくそ笑む少年像は
松田聖子ちゃんの姿よりも、その作曲がユーミンだったり、大瀧詠一さんだったりすることや、ギターが鈴木茂さんだったりすることに興味が向く少女時代の私を思い出します。

雑誌「オリーブ」を愛読し、「萬流コピー塾」を読み、ナンシー関が大好きで、サブカルチャーまっしぐらで自意識過剰なのに、いざ短大進学で大阪に出てみればキラキラした同級生に劣等感満載だった昔の私…。
ああもう、奥田さんなにを思い出させるんですか。赤面して恥ずかしさのあまり叫びたい記憶が音楽とともに出て来てしまったじゃないですか。
気を取り直そう。
一章ごとに奥田さんピックアップのアルバムとコメントがはさみこんであり、ラストにボーナス・トラックとして音楽少年短編小説がついている仕立ても洒落ています。
そして、描かれているミュージシャンやアルバムのうち、手元にあるものはまた聞き直したくなり、未聴のアルバムや名前すら知らなかったアーティストには興味を掻き立てられます。
そのうちいくつかはYouTubeで聞いてみたのですが、中でも奥田さんの熱量の多かったマイク・フィニガンというミュージシャン。
Let Me See The Light 」をお言葉に従って試してみたらシビれました。ぜひ。

音楽好き好きという濃い話の中に、音楽ライターさんや評論家が書いたものには見受けられない、作家ならではの視線が散りばめてあり、そこはさすがです。
自分の好きな今現在のミュージシャンや音楽業界に通ずるものもあり、読みながら色々考えましたね。うん、いいエッセイだ。
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ロック親父として野外フェスに初めて参戦した体験が書かれている「用もないのに」収録の「おやじフジロックに行く。しかも雨…」も合わせてお勧めです。

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