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2015年5月 2日 (土)

ホンモノ

JR快速急行の電車はGWのせいかけっこう空き座席がありました。
4人がけの対面シートには奥の窓際に私と、対角線上の通路際に70歳くらいのおじさんの二人。
私は本を手にしていたものの、物語に入り込めなくてぼーっとし、おじさんも自然に車内に目をやっていました。

ある駅で乗り込んできた女の子が我々のシートの奥の座席に座ろうとして、おじさんの顔にリュックをぶつけてしまいました。
背から降ろすときに遠心力で弧を描いて勢いがついていたので、かなりの衝撃だったと思いますが、女の子は何も言わずに無表情に腰掛けてしまいました。

手で顔を抑えたおじさんからお叱りの言葉。当然です。
「君、なにか言うことはないんか?」あくまできっぱりと紳士的なものの言い方だったのですが、
「なんで奥に座らないんですか?」という女の子の返答は意味がわからん。
要するにおじさんが通路側にいたせいで、狭い奥の座席に乗り込まなきゃいけなかったのだから、ぶつかっても当然ということ?
いやそれなら私の隣が通路側であいてるんだから、そこに座ればいいわけで。

「僕はすぐに降りるからね。(だから降車しやすい通路側に座っている)それより重いカバンを顔にぶつけておいて言うことはないんか?」
重ねて言われてやっと憮然と「すいません」とつぶやいたような聞こえなかったような。
そのあとそのリュックからファイルやペンケースを出しながら、ぶつぶつ言ったり舌打ちしたり始めた辺りから私の頭の中は黄色のランプが点滅を始めました。なんか逆ギレしてるというよりもっとヘンな感じがするよこの子…。

彼女のつぶやきが聞こえていないはずはないおじさんは、気持ちを収めたのかあきらめたのか無反応で黙ってるし、私はもう座っているおシリがむずむずするし。

やがて女の子は握り締めたペン先でファイルをガンッガンッと叩きはじめ、肩で息をしはじめました。
さらにワナワナする手でハサミに持ち替えて、それを逆手にガンッガンッがエスカレート。
ステンレスのハサミって。逆手持ちって。全力で振り下ろしてるって。

…丁度次の駅に着く直前だったので、下車駅ではありませんがなるべく自然に席を立って移動しながらそっと見ると、どこ見てるのこの子。瞳孔開いてるんじゃないの。食いしばった歯の間から荒い息と低いうなり声が。ホンモノだぁー。

もう頭の中は赤色サインが緊急サイレンMAX作動です。
一応おじさんには「あぶないですから移動したほうがいいですよ」のお誘いサインを眼で送ったつもりなんですが残念ながらあっけにとられて見入っておられました。その後大丈夫だったかなぁ。

20歳前後の、小顔のつけまメークにチーク濃い目、流行のショーパンを履いた小奇麗な女の子だったんですが
怖かったです。目でも狙われたら一生の終わりだわ。
重ねて言うけどおじさん大丈夫だったかしら。もっと積極的に移動を誘ったほうが良かったのか、一日悶々としていまいました。
なんだか疲れた。

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