演劇チラシ3~「闇の華」
片岡孝夫・太地喜和子ダブル主演の「闇の華」です。
何年の上演でしょう。新橋演舞場9月公演で、河竹黙阿弥の小猿七之助を田中喜三さんが脚色したものです。
お二人の写真がとても魅力的。
太地さんは、恋多き女・色っぽさで語られることが多い女優さんで、もちろんそれも一面ではありますが、なにより技量の優れた方でありました。
訃報に接した杉村春子先生が(私が先生呼びしなくても良いようなものですが、そうさせるものが確かに杉村さんにはありました)、文学座を継がせるべき一人が居なくなったとお嘆きだったとか。
私は和歌山という土地が大変好きです。
おおらかな土地、雄大で明るい海。
そして偏愛する有吉佐和子と、この太地喜和子を輩出した土地。
和歌山旅行中に太地町にも足を伸ばしたことがあります。
とにかく風の強く吹く、波の激しい日で、それ以来太地さんのお名前を見聞きするたびにあの力強い風景がセットで浮かんできます。
※調べたところ1989年、平成元年の9月作品のようです。